【決定版】2020年道コンSSと公立高校倍率の相関関係

わたしのマナビ
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前回、令和2年度公立高等学校入学者選抜の出願状況についてまとめましたが、今回は道コンSSと倍率の相関関係について、掘り下げます。

【倍率は変動しても、全体の傾向は変わらない】というのが結論です。

道コン合格者平均SSと倍率(20.19.18年)の表

道コン事務局さん公表の合格者SSランキングと、公立高校の倍率(出願状況)を一覧にまとめました。

補足

以下の項目についての補足です。(読み飛ばしてもOKです)

  • 【SS】各高校の道コン合格者平均SS(偏差値)
  • 【中3(1)】2020年1月道コンの得点(300点満点)
  • 【中3(2)】裁量(★印)と標準(印ナシ)で問題が分かれます
  • 【中2】2020年1月道コンの得点(300点満点)
  • 【中1】2020年1月道コンの得点(500点満点)
  • 【倍率(1)】2020年の倍率は、1月24日の中間発表
  • 【倍率(2)】商業科や工業科は平均倍率で掲載

道コン合格者平均SSと、過去3年の倍率

公立高校2020道コン
合格平均SS
2020倍率
(中間発表)
2019倍率2018倍率
★南701.21.31.3
★北671.31.31.2
★西651.51.61.5
★東641.51.61.5
★旭丘621.51.51.5
★国際情報621.61.61.4
★月寒591.31.51.3
★国際情報(国際)591.21.11.7
★北広島591.11.31.3
★手稲571.11.11.2
★新川571.51.51.4
★啓成(理数)571.81.61.6
★国際情報(理数)551.01.51.6
★国際情報(グロ)551.41.21.2
★藻岩541.31.21.2
★啓成541.31.21.1
★北陵531.41.21.2
★清田531.51.21.2
★平岸511.61.51.7
★大麻510.81.01.1
石狩南491.41.21.3
千歳491.11.21.1
白石481.41.21.3
★稲雲480.91.11.1
平岡471.21.11.2
英藍461.01.31.2
東商業451.01.21.1
厚別451.21.41.3
啓北商業441.11.00.9
★東陵420.91.00.9
江別421.21.00.9
西陵411.01.01.0
真栄411.01.21.2
恵庭北410.91.01.0
石狩翔陽401.11.11.2
琴似工業391.01.01.1
丘珠381.10.91.0
札幌工業381.01.01.1
南陵370.80.81.0
恵庭南371.00.91.0
北広島西370.90.90.9
あすかぜ350.70.90.9
白陵350.90.90.9
当別350.60.80.9
野幌330.60.80.7
千歳北陽330.80.80.9
東豊320.60.80.9

道コン合格者平均SSと得点換算、20年の倍率

公立高校SS中3中2中1倍率
★南702652744661.2
★北672492584381.3
★西652382474181.5
★東642322414091.5
★旭丘622212303891.5
★国際情報622212303891.6
★月寒592052143601.3
★国際情報(国際)592052143601.2
★北広島592052143601.1
★手稲571942033411.1
★新川571942033411.5
★啓成(理数)571942033411.8
★国際情報(理数)551831923221.0
★国際情報(グロ)551831923221.4
★藻岩541781873121.3
★啓成541781873121.3
★北陵531721813021.4
★清田531721813021.5
★平岸511611712831.6
★大麻511611712830.8
石狩南491851602641.4
千歳491851602641.1
白石481791542541.4
★稲雲481451542540.9
平岡471731492451.2
英藍461671432351.0
東商業451611382251.0
厚別451611382251.2
啓北商業441551322161.1
★東陵421121221960.9
江別421431221961.2
西陵411361161871.0
真栄411361161871.0
恵庭北411361161870.9
石狩翔陽401301111771.1
琴似工業391241051671.0
丘珠381181001581.1
札幌工業381181001581.0
南陵37112941480.8
恵庭南37112941481.0
北広島西37112941480.9
あすかぜ35100841290.7
白陵35100841290.9
当別35100841290.6
野幌3388731090.6
千歳北陽3388731090.8
東豊3282671000.6

合格者平均SSと倍率の相関関係

傾向をつかむために、合格者平均SS(偏差値)と倍率をプロットし、相関関係をまとめました。

20.19.18年それぞれの倍率

2020年倍率との相関関係

2019年倍率との相関関係

2018年倍率との相関関係

20.19.18年を比べると…?

3年分を比べましたが、年により倍率のバラツキはあれど【学力上位校ほど競争が激しい】という傾向がはっきりとあらわれました。

次は4つのグループに分けて、もう少し詳しく見ていきます。

学力グループごとの特徴

SSを10ずつ分けると、グループごとの特徴が理解しやすくなります。
※以下、道コン得点は(300点満点/500点満点)と併記します
※★印は、裁量問題で受験する高校です

グループ1:SS60以上

★南:SS70(265点/466点)
──確かな得点の壁───────
★北:SS67(249点/438点)
──確かな得点の壁───────
★西:SS65(238点/418点)
★東:SS64(232点/409点)
──確かな得点の壁───────
★旭丘:SS62(221点/389点)
★国際: 〃

  • 南は圧倒的な得点力、北は数英の得点力(傾斜配点2.0倍)が必要です。
  • 北高志望でも数英の得点力が足りない人は、東西に流れる傾向があります。東西はそこまで大きな得点差はありません。
  • さらに旭丘・国際情報と続きますが、このグループはどの高校も倍率が高いので、確かな得点力が求められます。
  • 得点帯が高いため1点の重みが大きく、見た目の得点差以上に志望校を上げることが難しいです。
  • このグループはAランク・Bランクの受験者が大半です。そのため内申点が高くても、受けられる恩恵が少ないです。

グループ2:SS50以上

★月寒:SS59(205点/360点)
★国際(国際): 〃
★北広島: 〃
──得点の壁───────
★手稲:SS57(194点/341点)
★新川: 〃
★啓成(理数):SS57(194点/341点)
★国際(理数):SS55(183点/322点)
★国際(グロ): 〃
──得点の壁───────
★藻岩:SS54(178点/312点)
★啓成: 〃
★北陵:SS53(172点/302点)
★清田: 〃
★平岸:SS51(161点/283点)
★大麻: 〃

  • 月寒・国際(国際)・北広島がこのグループ内では少し抜きん出ています。特に札幌市内の普通科を選ぼうとすると月寒になるので、倍率が高くなる年があります。
  • 続いて手稲・新川が続きますが、手稲は倍率が低いことが多いので、学力/進学実績の割に受けやすい高校といえます。逆に新川は高倍率の年が多いので、目標点に余裕が必要です。
  • 藻岩〜大麻はSSに違いはありますが、体感的な目標点としては、そこまで差を感じません。平岸は高倍率のため、若干、目標点に余裕を持たせます。逆に大麻は低倍率のため、この得点帯の中では受けやすい高校といえます。
  • グループ2は得点帯が高いわけではないので、グループ1に比べ、得点が上げやすいです。倍率や人気に惑わされず、積極的に上の高校を目指してください。
  • グループ2は「ランクは高いけど得点力が足りない」という人が、上から降りてきます。内申点が低い人は、得点力でカバーする必要があります。

グループ3:SS40以上

石狩南:SS49(185点/264点)
千歳: 〃
白石:SS48(179点/254点)
★稲雲:SS48(145点/254点)
──得点の壁───────
平岡:SS47(173点/245点)
英藍:SS46(167点/235点)
厚別:SS45(161点/225点)
──得点の壁───────
★東陵:SS42(112点/196点)
江別:SS42(143点/196点)
西陵:SS41(136点/187点)
真栄: 〃
恵庭北: 〃
石狩翔陽:SS40(130点/177点)

  • 標準問題のTOP校が、石狩南・白石です。そのため倍率が低くなることがないので、目標点を確実に超えるための準備が必要です。
  • 逆に稲雲は、裁量問題を嫌う影響があるせいか、倍率が低めです。実質的に裁量問題の出来/不出来が結果に影響しない(ほとんどの人が解けていない)ので、通学範囲が重なる地域であれば石狩南と並べて考えてOKです。
  • 白石・平岡・厚別は通学地域が重なるので、得点に合わせて志望する高校を選ぶことになります。石狩南・英藍も同様です。
  • ここから先は倍率が落ち着くので、競争はさほど厳しくありません。おおよその目標点が取れていれば合格できます。東陵は裁量問題を採択していますが、気にする必要は全くありません。

グループ4:SS39以下

  • 倍率が1.0倍を下回ることが多いので、得点表は割愛します。
  • SS40以上を取れない人が、地域に合わせて選ぶグループです。

まとめ

  1. 倍率は変動しても、全体の傾向は変わらない。
    毎年の倍率の変動は参考にしつつも、振り回される必要はありません。
  2. SS60以上は、得点力がすべて。
    倍率やランクよりも、得点です。
  3. SS50以上は、倍率が高ければ得点に余裕が必要。
    内申点で差がつくので、ランクが低い人は得点でカバーする。
  4. SS40以上は、倍率よりも地域と得点。
    同じ地域内で、上位ほど競争が激しくなる。
  5. SS39以下は、倍率は関係ない。
    定員割れもしばしば。

最後に。

学力が高い高校を選ぶことがすべてとは思っていません。正しく情報を理解して、自分にピッタリの、可能性につながる進路を選んでほしいというのが、私の想いです。

倍率に振り回される必要は、ありません。

コメント

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